売上を増加させる方法を教えてください

中小企業の経営者や支援機関の人から「売上を増加させる方法を教えてください(提案してください)」と言われることがよくあります。求めているものは、効果的な販売方法、目新しい販売手法、営業手法等々かとは思うのですが、それらは「テクニック」でしかないのです。その証拠に、テクニックである「売上増加策」を伝えて、売上が上がるなら、多くの中小企業は売上が増加しています。

ということで、「売上を増加させる方法を教えてください(提案してください)」と言われると、「あぁ~あ、またか」と思ってしまうというのが、正直な気持ちです(^^)。しかし、売上を上げなければならないということは、多くの中小企業のひとつの課題であることは事実です。では、どうすれば売上は増加するのか。

その答えのひとつとして考えているのは、「現状を把握」するということです。

売上増加を望む企業は、「なぜ?」という動機や根拠が曖昧であることがほとんどです。「理由なき売上増加希望」(^^)。そのような場合は、売上増加の「テクニック」のみに喜ぶか、流行りの手法に飛びつくことになります。これは、過程を目的と勘違いしていますので、いわば「過程の目的化」と言えます。その結果、「売上を増加させる方法」と言われているそれらの手法を実施することで、安堵してしまい、結果がダメでも「あぁ、ダメだった」で終わってしまうだけです。また、仮に売上が増加したとしても「一過性」「短期的」なものにしかなりません。「理由なき売上増加」(^^)

なぜ売上増加が必要なのか、現状の事業状況、内部環境を把握することから始めて頂くことがポイントです。ここは徹底する必要があります。そのうえで、誰に対して、どのような手法で臨むのか、外部環境を検討しながら準備を進めます。

そこで考えてみてください。「誰に対して」「どのように売るのか」ということは、経験とノウハウを持つ経営者自身が分かっていることで、そんなに目新しいものなどないのです。

つまり、「現状を把握」したうえで、売上増加を図る根拠が明確で、準備を怠らなければ、売上は増加するのです。それをすることなく、「テクニック」や「流行り」に乗るだけでは、どんなに目新しい、どんなに斬新な増加策でも、安定的・継続的な売上の増加には繋がらないのです。

「売上を増加させる方法を教えてください(提案してください)」と言われると、ついつい「そんなものは無いですよ」なんて一言で済ましてしまいがちな自分ですが、その一言の前には、このような「理由」が存在しています。「理由あり売上増加策」(^^)。

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