親子経営についての本を先日読み終えたばかりなんですが、気が付けば先週から今週にかけてお伺いした中小企業は、親子経営の中小企業ばかりでした。
社長である親と、役職があったりなかったりですが同じ会社で業務に従事する息子さん。皆さん同じような雰囲気でした。
息子さん
① 自分なりに数字での分析を行なっている
② 利益の出ていない部分は除去したい
③ 事業が進むべき軸を絞りたい
社長
① 数字だけでは語れない経緯がある
② 利益を求めて、信用を損なうリスクを負いたくない
③ これまでの事業を踏襲して、より強固にしたい
傍から、親子の意見を見聞きしていると、同じことを言っているけれども、そもそも意見を噛みあわせようとしていないのかなぁ、と感じることもあるほどです。また、共通して言われるのは「第三者がいないと喧嘩になる」ということです。とても楽しいです。ちなみに、そのくらいの関係でないと事業は改善しません。それ以上でもダメですが・・・。
「お前はわかっていない」と社長が言えば、「わかってないのはそっちだろ」と言い返す感じです。どうすればいいのか・・・それは、「親子」とすれば「子」のほうが柔軟に対応することから始まります。「子」は、「親」が納得する、或いは一定の理解を得るまで、切り口を変えながら説明を繰り返すことです。説明を繰り返すこと(オートクライン)で、自分自身を見つめることにもなるし、客観的な要素も加わります。「気づき」が起きます。したがって、経営判断が、より研ぎ澄まされます。
親子だからこそ、正面切ってぶつかっても弾きあって相容れないものです。しかしながら一旦並んで前を向けば、その時の強さは親子ならではのものが発揮できるはずです。
それにしても・・・楽しかったです。目の前ではじまる話し合い(言い合い?)を、あちこちでじっくりと聞かせていただきました。学ぶべきことがたくさんあります。