カテゴリー別アーカイブ: 書籍

読書の秋①

電車での移動中に、本を読んだりします。しかしながら、弊社の活動範囲はほとんどが神奈川県内ですので、電車での移動時間はあまりありません。ということで新書が中心。

今読んでいるのはこれ↓

今読んでる本「グローバリズム以後」

フランスの人類学者の本です。2年前に買って積ん読していたものです…インタビュー形式になっていますが、難しい…

難しいながらも、フランス人から日本はどう見えているかということが感じることができます。

普段、国際情勢については、地政学的アプローチの本を読むことが多いのですが、今回の本の文化人類学的な意見も新鮮に思えたのかもしれません。

新書ですので、1時間半くらいで読み終わると思います(私は2週間くらいかかりましたが)。特に前半が読みごたえがあります。

空飛ぶタイヤ 池井戸潤

久しぶりに夢中になって本を読みました。

運送会社(中小企業)、自動車メーカー、金融機関、の三者の思惑に加え、警察と雑誌社が入り乱れる展開。

時折描かれる金融機関の中小企業支援の姿勢

金融機関の人も、そうでない人も興味の湧く内容と感じました。

池井戸潤氏の小説は基本的には現代の時代劇=勧善懲悪なストーリーであり、「正義は勝つ」(半沢直樹に言わせれば、「たまには正義は勝つ」)というシンプルなストーリーであるため、前半の苦しみが重ければ重いほど、後半は痛快に感じます。

必要以上にデフォルメされているわけでもなく、無さそうで有りそうな展開に胸がすく思いでした。

上下巻あり、そこそこの読み応えがありますが、機会がありましたら、皆さんもご一読を(^^)

空飛ぶタイヤ

ドキュメント金融庁vs地銀

久々に書籍の紹介です。少し前に共同経営者から「ポンッ!」渡された一冊の本です。「ドキュメント 金融庁vs地銀 生き残る銀行はどこか」(読売新聞東京本社経済部 光文社)「金融庁vs地銀」(光文社HPより)

金融庁vs地銀

森長官の怪物っぷりをゴシップ的に書き上げているという、ありがちなものではなく、バブル崩壊以降、金融庁に脈々と流れる本質的な部分が伝わる本でした。(まだ読破しておりませんが、とても楽しい本です)本質的な部分とは「地銀(地域金融機関)は中小企業(地域)の役に立つことを優先すべき」というものです。

これは、コンサルタントとして中小企業をサポートしている中で、中小企業に対して思うことと同じです。自社の利益のみに目を奪われ、それのみを優先している企業は早晩衰退します。ましてや、どの業界も競合が激しいことには変わりはないわけです。そんななか、価格競争(銀行でいう金利競争)や薄利多売(銀行でいう過度な融資推進)を進めていけば、最終的には資本力がある企業が勝つのです。

自社は、何のために事業をしているのか、顧客(地域)に貢献出来ているのかの自問自答を繰り返し、ファン(固定客)を作り出していくことで、安定した事業継続に繋がっていくわけです。「情けは人の為ならず」ちょっとニュアンスは違うかもしれませんが、生っている作物を探しては刈り取る、そんなことばかりしていては、力あるものに市場を奪われていくわけです。今は、何の利益に成らずとも、将来のために種を蒔く動きを忘れてはなりません。

この誰でもわかるようなシンプルな発想が、わかってはいても出来ないと言います。そうでしょうか?

銀行時代に在籍していた企業支援部署も直接的に足元の利益を生まないことから、一般的には「コスト課」と揶揄されていましたし、金融機関の内部では、やはり融資実績を上げた者などが評価される組織体制となっていました。これについても金融庁は銀行内部の評価体制を変更してまでも「地域に貢献できる」銀行であるべきだと、金融検査マニュアルを通して、何年にも亘って伝えてきています。

いま、銀行は統合・合併・連携など、「生き残りをかけた再編」が行なわれていますが、事業規模のみを大きくしても、事業の方向性、即ち地域金融機関の役割を明確にし、動き出さなければ、本質的な力を生み出すことは出来ないと考えます。

立場上、金融庁長官では無いため、このような心配事は元銀行員の単なる杞憂に終わるしかないですが、「地域のための地域金融機関」が多くなってくれれば、その地域の中小企業の多くは、事業を見つめ直すことが出来る。それは間違いの無いところと考えます。

光文社の関係者では無いですが、金融機関に勤める方々や、金融業界、銀行業務に興味のある方々は、ご一読されることをお薦めします(^-^)

キリンビール高知支店の奇跡

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今回はこれです(^^)

「キリンビール 高知支店の奇跡」

企業の「営業」に限ったことではなく、何かしらの仕事を行なうすべての人に共通するのは「自考力」(個人的な造語ですが(^^))、「自発的な力」が大切であり、すなわちそれが推進力、現状を打開する力になるということです!

やらされている現状から脱却し、どこまで自発的に、自ら考えて行動することが出来るか!

「NKK」

推進力、瞬発力を生みます!

営業に限らず、働く全ての人に、理解してほしいことのひとつだと感じます。

「捨てられる銀行」という刺激的なタイトルの本

メガバンク以外の地方銀行、第二地方銀行、信用金庫、信用組合は地域金融機関と呼ばれています。地域金融機関は、その公共性の高さから考えても中小企業に近い立ち位置で、融資(円滑な資金供給)を行なうばかりか、中小企業の本業支援を実践していく責務があります。そうあるべきです。それが中長期的に地域の発展に寄与するという結果に繋がるのです。

ところが、例えば中小企業が地域金融機関に融資の相談に行くと、未だに「赤字だから貸せない」「担保(保全)を入れてくれれば貸します」などと言って融資を断る地域金融機関がほとんどです。いや、全ての地域金融機関は融資を断る際に同様の、或いは似たような断り文句を使います。中小企業の経営者の皆さんから、そのような話を聞くたびに、地域金融機関は中小企業の良き相談相手どころか、企業のほうを向いていないと感じざるを得ません。

飲食店を開業しようとしている創業者から相談を受けるときには「価格で勝負しないように」と話すことがよくあります。価格競争は資本規模の大きなところが生き残るのは常です。地域金融機関が再編成と称して規模の拡大化を進めていけば生き残れるのか、と言えば、それは「NO」です。地域金融機関は自分の「強み」を理解していないのでしょうか?

金利の安さだけで勝負する、過去の財務内容が悪いから融資できない、担保(保全)が無いから融資できない、保証付だから融資する。そんな姿勢をいつまでも続けていれば、行き着く道は淘汰でしかないと思っています。

中小企業の事業内容を知らない、強みを知らないような地域金融機関に本業支援なんでできるはずがないです。中小企業の本業支援を進めていけない、進めていかない地域金融機関に生き残る道はないのです。

弊社共同代表が紹介してくれた本があります。

日頃感じていることが文章になっていると感じています。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48746