銀行借入の調整だけなら中小企業支援ではない

銀行借入の調整とは、私にとっては銀行の融資係や審査部での経験が活かされる部分です。中小企業の借入の状況を見ると、銀行主導で借入をしているケースが少なくありません。企業の現状を把握したうえで、適切な借り入れ状況に導く、そのためにはどのように金融機関と付き合ったらいいのかを説明していくということもできます。

そんな時に企業も、コンサルタントも勘違いしてはいけないのは、銀行借入の調整を実施することで、満足してしまうこと、それを中小企業支援と思ってしまうことです。

もちろん銀行借入の調整は、資金繰り改善のひとつではありますので、企業の現況によっては、まず着手しなければならない部分であるときもあります。

でも、なんか銀行借入の調整は無機質な感じがして、虚しくなる時もあります。やはり事業を改善していくということは、人も事業も改善していくという有機質な部分が大切だと思うのです。

財務の改善と事業の改善の両輪を回していかなければなりません。どちらか片輪だけを回し続けていっても、同じところをぐるぐる回るだけで前進することはできませんよね。

冬のイチョウ