実態把握と課題抽出

中小企業の事業改善に取り組む際に、入り口で何が大切かというと、それは「実態把握」と「課題抽出」です。この2点を見る眼が、コンサルには必要です。

「実態把握」と「課題抽出」の際にコンサルタントに必要なスキルは「コミュニケーション能力」です。経営者自身に対して、また従業員に対しての「コミュニケーション」を上手に取らなければ、中小企業の「実態把握」はうわべだけのものとなり、真の「課題抽出」には辿り着けません。

この段階で、真の「課題抽出」が為されなければ、その後に出される「改善施策」は的外れなものになります。そうなれば、的外れな「改善施策」を中小企業は違和感を感じながら1~3年程度取り組んでいくこととなります。中小企業にとっても、コンサルタントにとっても、こんなに不幸なことはありません。

初回訪問でいきなり経営者や従業員の真意に突っ込めることが出来るのは、コンサルタントの「人となり」によるところが大きく、どちらかというと先天的な要素が大きいものですが、そのような「人となり」を備えていないのであれば、徐々に懐(核心)に入り込んでいくほかありません。

財務面での「数値を読む力」をベースとして、事業面において如何に掘り下げていくか、というところがコンサルタントの腕の見せ所のひとつでもあります。

何回も訪問し、経営者や従業員に散々聞き込みを実施し、計画策定の直前まで来て、経営者の事業継続に向けた真意や、その家族との関係性、或いは経営者と従業員の関係性などで、改善施策に全く取り組むことが出来ない、なんていう事態も少なくありません。なぜ、前段でその点について深堀しなかったのかと考えることもあります。

美しく、見栄えのする計画の策定は、PCスキルがあれば作成可能なことではあります。真に事業の改善を図り、中長期的な事業継続性を担保するのであれば、中小企業改善の入り口で「実態把握」「課題抽出」を丁寧に行なう、そしてそのために「コミュニケーション能力」を発揮していくことですね。

田端駅付近の新幹線車庫

田端駅付近の新幹線車庫を、山手線の車内から見ながら、いろいろ考えていました(^-^)ここは通るたびにワクワクします(^-^)